2023/01/01
当会情報

令和5年 新年ごあいさつ

新春を迎え謹んでお慶び申し上げます。

また、平素より関係各位には格別のご支援ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 昨年はロシアによるウクライナ侵攻に始まり、原材料や資材の高騰、円安の急激な進行など、事業者はもとより国民にとっても厳しい一年となりました。一方、新型コロナウイルス発生から丸三年が経ちました。波を繰り返すものの行動制限は課されず、経済活動正常化のための規制緩和や諸施策が実施されるようになりました。今年は更なる景気回復、正常化を強く願うところであります。

 さて、建設業界におきましては担い手不足が今後更に加速していくことが予測されています。そのような中、昨年8月には特定技能外国人制度が土木・建築・ライフラインの3区分に再編され、塗装職種も含まれました。これにより試験合格者・技能実習修了の外国人を労働力として受入れることが可能になりました。本会は、10月1日付で一般社団法人建設技能人材機構(通称JAC)への入会が決まり、これにより(本会会員であれば)個社でJAC賛助会員になることなく特定技能への移行が可能となりました。本部では、会員からの要望に応えるべく必要書類の発行業務を開始しましたが、会員からの関心の高さを改めて感じています。

 一方、女性活躍推進が叫ばれて久しいわけですが、塗装業界では女性が充分活躍しているとは言えません。女性がいきいきと働きやすい環境になれば、塗装業界を目指す女性も増えてくるのではないでしょうか。本会では一昨年より「けんせつ女子ビューティーセミナー」を各地で開催しています。多様性を認め、既成概念を排し、より女性が働きがいをもって活躍できる環境を作るにはどうしたらよいか、講演会や参加者同士のディスカッションを行っています。毎回、はっとさせられる事例や活発な意見交換がなされ、女性活躍推進が業界の将来に不可欠という思いを強くしました。本会運営においても、女性目線での政策提言や事業運営が期待されます。今後、女性の積極的な登用を本部・ブロック・支部が認識を共有し推進していければと考えております。

 いずれにせよ、喫緊の課題である担い手不足の克服に向け、技能工の最低年収の設定・休日確保などの処遇改善を建専連等を通じ訴え、国・建設業団体・専門工事業団体一体となって歩を進めてまいります。

 本年度事業は、基本方針を「我が国唯一、47都道府県に支部を持つ全国組織としての『責任と誇り』を自覚し、『伝統と改革の精神』のもと、社会のニーズを的確にとらえた諸施策を推進し、もって業界の持続的な発展と豊かな 国づくりに貢献する」と定めました。そして、六つの重点施策とその展開方針のもと六委員会が具体的活動を推進しており、令和5年度はそれら事業の仕上げの年と位置付けています。全体事業では基本方策対応特別委員会でCCUSの普及・促進に係る諸課題への対応等を行うほか、登録建設塗装基幹技能者認定講習会の実施や国土交通大臣登録住宅リフォーム事業者団体として消費者保護や会員の資質向上に資する事業を展開してまいります。

 これまで自粛をしておりました全国イベントにつきましては再開を前提に計画をしております。全国大会・定時総会は、本年5月に大分県大分市で4年ぶりの開催予定で、担当支部では一丸となって準備を進めている最中です。皆様と再会できますことを心待ちにしております。

 10月には人材育成と技能継承を目的に「技」を競い合う全国建築塗装技能競技大会を新潟県長岡市で開催する予定です。課題を見直し、より実践に即した内容とすること、参加者同士の交流の場を設けることなど、改革検討委員会・技能委員会のもと鋭意準備をしております。改めまして、これら事業につきましても関係各位のご理解と一層のご支援をお願いいたします。

 結びに、本年の皆様方のご多幸、ご健勝を心よりお祈り申し上げます。

一般社団法人日本塗装工業会

会長 加藤 憲利

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