2022/01/01
当会情報

令和4年 新年会長ごあいさつ

 新年を迎え謹んでお慶び申し上げます。 

 平素より関係各位には格別のご支援ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 さて、2年近くにも及ぶコロナ禍の中、ワクチン接種が行き届いたのか、国内感染者数の急速な減少に伴い、私たちの生活も少しずつ元に戻りつつあります。変異株の発生など油断はできませんが、これまで通り感染対策を行いつつ、止まっていた活動を再開することも考える時期に来ています。

 その一端として、本会では昨年12月15日、本会会員で叙勲、褒章等各種栄典を受けられた方を対象に受章者合同祝賀会をホテルニューオータニで開催しました。一部制約のある形ではありましたが、会員同士大いに旧交を温め合うことができた思い出に残る祝賀会となりました。改めてこれまで本会にご支援をいただいた関係各位に御礼を申し上げるとともに、受章者の今後のご活躍と業界の発展を願ってやみません。

 さて、本会では、これまで建設キャリアアップシステムの推進を通じて、技能者の処遇改善や人を大切にする企業が選ばれる仕組みの構築等、国土交通省による施策に協力してまいりました。一方で、元請ゼネコンなどによる下請事業者へのダンピングがいまだに横行している地域があるということが昨年問題になりました。業界を魅力あるものとし、人づくりを進めていくためには、必要な原資はいただかなければ実現できません。本会では、一般社団法人建設産業専門団体連合会と足並みを揃え、最低限必要な塗装技能者の賃金をCCUSレベルに合わせて策定し、今後も業界が健全に持続していくように取り組んでまいります。

 また、長らく保留となっていた特定技能外国人の塗装職種追加についてですが、報道にもありました通り、「土木」、「躯体」、「建築仕上げ」、「公共インフラ」の4種類に再編する動きが出てまいりました。この案では塗装職種は「建築仕上げ」に含まれることになります。これまで建設業では職種の数が多すぎ、業種ごとに事業者団体が協力しなければならないという負担が制度普及の枷となっていましたが、これによりそれらの課題が解消されるものと思われます。職種を大きな枠でくくることでスキルの担保や安易な転職への対策など新たな問題も生まれますが、多能工的なスキルを持つ有為な人材を育成することが可能になりますので、塗装工事業者にとってはプラスの面もあります。今後の動向を注視し、早期の「建築仕上げ」職種再編に協力してまいる所存です。

 日塗装では、担い手確保には処遇改善を含めより働きやすい環境を作り上げていくことが喫緊の課題と捉えており、業界が継続的に発展していくために必要な方策について日々検討を続けてまいります。こうした中、本会では、長期方針を「広く社会に認知される全国組織としての自覚の下、業界の発展と豊かな国づくりに貢献する」とし、さらに「重点施策」として「1.安心・安全な環境づくり」「2.企業の社会的責任を果たす」「3.『技術と経営に優れた専門工事業』を目指す」「4.『技能の継承』、『人づくり』」「5.一億総活躍社会を実現するため、働き方改革を推進する。」の5項目を掲げ、具体的諸活動を6委員会が展開しております。今年は2期目最終年ということもあり、各委員会とも成果を結実させていくものと思っております。

 本会はこれまで通り、塗装工事業界唯一の全国団体として、業界の地位向上、発展のために、今年度も積極的に事業に取り組み、展開してまいります。会員の皆様をはじめ関係各位のご理解と一層のご支援をお願いいたします。

令和4年1月

一般社団法人日本塗装工業会 

会長 北原 正

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